こんにちは御井町ケアプランの古賀由紀です。
今日はわたしの好きな小説を紹介します。
「父よ、ロング・グッドバイ 男の介護日誌」盛田隆二 著
外国では認知症で亡くなることを、「ロンググッドバイ」と表現する場合があるそうです。
突然のお別れではなく、ゆっくりとゆっくりと「その人となり」とお別れしていくという意味。
わたしの父は癌でなくなりましたが、それもまた「ロンググッドバイ」でした。
わたしは2年間かけて父とゆっくりとお別れすることができました。
もちろん、わたしたちは死に方を選ぶことはできません。
突然のお別れだってあります。
だけども、ゆっくりとゆっくりとお別れするという「ロンググッドバイ」も、また悪くないなと思うのです。
「父よ ロンググッドバイ」は小説家の盛田隆二さんが実際の介護体験に基づいて書かれた小説です。
埼玉で訪問看護ステーションの立ち上げに尽力されたのちにお母様はなくなり、病気の妹さんとお父様が家に残されます。
昔ながらの男性で家事はまったくできない。
妹さんの病気も含めて、たいへんなことが次々起こります。
そしてお父さんは不本意ながらも介護施設に入所することになります。
筆者自身も鬱を患うほどの壮絶な体験。
ですが、その中にもステキな介護士「乾あかりさん」との心の交流、最後に明かされる意外な結末など、心に染みるエピソードがたくさんちりばめられています。
これを読んで「介護は大変」と思われるのか「悪いことばかりではないな」と思われるのかは人それぞれかもしれません。
ある家庭の、介護過程がずっと克明に描かれているという側面でも、わかりやすく参考になる一冊です。
コメントをお書きください
Eママ (金曜日, 08 3月 2019 18:28)
私も親の介護に一歩踏み入れつつあるこの頃です、、私も「父よ ロング グッドバイ」読んでみたいです。そして、何より、『最後に明かされる意外な結末』を知りたくなりました。�
R.T (金曜日, 08 3月 2019 21:42)
読んでみたいです!
古賀ゆき (土曜日, 09 3月 2019 21:59)
コメントありがとうございます。ラストのエピソードは泣きました。
ぜひぜひ!読んでみてください。わたしは「あかりさん」みたいな介護士になりたいとずっと思ってました。
ちなみに出版社は双葉社です。