ねぇねぇ、人生最後の日に何が食べたい?
家族に尋ねる。
夫・・・首をかしげながらそっぽを向き「別に・・・何でも食べるよ」
母・・・「私は食に興味がないし、なんでもおいしいから・・・」
いやいや、夫よ、鶏肉、トマト、しいたけ、こんにゃく、柿、貝類・・・嫌いな食べ物ばかりじゃない!
いやいや、母よ、どこに食事に連れて行っても「出汁が・・・」「くどい・・・」言いたい放題ですよね!
娘二人に聞いたら「鍋!!」
いやいや、それって母の味ではないような・・・。
私?
私は、長崎から帰省するたびに、母が作ってくれた炊き込みご飯かな。
食べたいのは母の炊き込みご飯だけど・・・。
娘たちには今のうちから遺言を伝えています。
私が死んだら、棺桶の中の私の枕元に「高級寿司」「タバスコ」「柚子胡椒」「生クリームとお玉」を並べるように言っています。
手にはバチ握らせてね。
子供のころ、市販のお菓子は食べさせてもらえませんでした。
カップラーメンも、コーラも、ドリフもひょうきん族も。あ、食べ物じゃないか。
でも、お手伝いして母にお小遣いを1円もらって、10円貯めてベビースターラーメンを駄菓子屋にこっそり買いにいって食べてたな。
今でもベビースターラーメンが大好き。
そうそう、鹿児島に住んでいた時、角の駄菓子屋さんに売っていた、45ℓビニール袋みたいなの入っていた白いベビースターラーメンのようなもの。素朴な味だった。それをお椀ですくって紙袋に入れてくれたのです。
初めて食べたカップラーメン。
佐世保時代に食べた出前のラーメン。
ラーメンといえば鹿児島の南国ラーメン。こむらさきのラーメン。ぼてじゅうのお好み焼き。
ふとたくさんのおいしい、懐かしいものを思い出します。
もし、今の味覚でタイムマシンに乗って過去に戻って食べたら、やはりおいしいと感じることができるのでしょうか。
元々食が細かったご利用者様。
最近、元気がなくて笑顔も少なくなってきていました。
誕生月の外食レクでは「うどんが好きよ」の一言でうどんに決定。
海老天うどんに大好きな炭酸飲料をつけて。
本当に一生懸命、一生懸命食べてくださいました。
それでも半分しか食べれなかったけれど「おいしかった。ありがとう」と笑顔を見せてくださいました。
だけど、ほんとはね、その方が一番好きなのは「かぼちゃ」って知っているんです。
「かぼちゃ」と聞くだけで、突然声が大きくなり「かぼちゃはね、煮てもおいしい、揚げてもおいしい、何をしてもおいしいのよ!」と饒舌になられます。
かぼちゃ料理、食べてほしかったな。
ずっと気になっています。
なので!今度、かぼちゃの天ぷらをみんなで作って食べよう会をしようと、ここに宣言する次第であります。
心からの「おししい!」を聞くために。
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よしたけ (火曜日, 11 6月 2019 19:56)
私が最期の晩餐に食べたいものは、母が漬けた高菜、青菜の漬け物と梅干しです。
特別に豪華でもおいしいものでもありません。でも、私にとってはとても大切で、世界一のお母さんの味です。
幼い頃の思い出の味を大切にする感性を大切にしたいなと思います。
子供達が大人になったとき、母親が作ったあれがたべたいと言ってもらえるように料理がんばらなきゃ❗
こがゆき (金曜日, 14 6月 2019 10:47)
「死ぬ前に食べたいものリスト」をこっそり作ってました。
リトルオーブンというケーキ屋さんの秋の季節のモンブラン。これは、食べるたびに「死ぬ前に食べたいものはこれ」と呟いてます。
そのときに、生クリームのケーキを食べる体力が残っていますように。