先月、横浜で開催された第24回日本緩和医療学会学術大会に参加しました。
緩和医療について様々な視点から考えるきっかけとなりましたが、特にACPについては多くの施設が研究されていました。
中でも目を引いたのは、「もしばなゲームを用いたACP」というテーマです。
もしばなゲームとは人生の最期に何を大切にしたいか、カードを使いながらなぜそれを選んだのか話をしていくゲームです。
もしばなゲームが最近流行していることは知っていましたが、それをどうACPにつなげていくのか興味があり、その夜さっそく友人と実践しました。
私が選んだカードは、呼吸困難や疼痛などの苦痛症状がない、信頼できる医者がいる、誰かの温かみに最後まで触れていたいというものでした。
自分もそうだけど、友人が選んだカードについての熱い語りを詳しく聞いていると、その人らしさやその人の価値観がすごく表れていることに気づきました。
また、ACPは「元気なうちから話し合う」ことが大切だとされますがタイミングを間違えると、かえって患者家族に不安を与えてしまうことになりかねません。
その点、もしばなゲームだったら、そう気負わずできるのかなとも思います。
なぜ、それを大事にするのか、反対になぜそれを捨てるのか。。。それを話し合うということがACPにつながるのではないかと思います。
このゲームは、医療者対患者だけではなく、友人同士、家族間にも使えると思います。
また、ACPに活用できなくても、自分が最後はどう過ごしたいか死生観を考えるきっかけにもなると思います。
皆さんぜひ、もしばなゲームをして自分の生き方、死生観を考える機会を作ってみてはいかがでしょうか。
訪問看護ステーションつばさ 吉武 由紀美
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