訪問看護の楽しさ

 私が訪問看護師を始めたきっかけは、誰も知りたくないだろうけど

訪問看護の楽しさをお伝えしたく書かせてもらいます。(笑)

 

〇十年前の病院勤務だった頃、消化器外科で出会った患者さんがきっかけでした。

 

その頃は訪問看護なんてなかった時代。

 

その患者さんは、60代男性 人工肛門増設術後。

入院中退院に向けて先輩看護師が自己管理でいるように指導、調整されていました。

 

新人看護師の私は、「ふ~んこんな風に退院指導するのか・・・。」と、学び中の出来事。

 

いざ退院。

 

でも・・・翌日すぐに朝から病棟へ来ている。

 

なんでだろう・・・せっかく待ちに待った家へ帰れたのに・・・。

 

気になりつつ・・先輩看護師と話している。

 

寂しくて遊びに来ているのかなぁ~と思いきや 少し経っても来ている???

 

なに?何かあったの???

 

しかし・・忙しい消化器外科病棟・・・とうとう誰にも相手にされなくなった。

 

私は・・・捕まった・・・声かけられた・・・。

 

今までは新人だから聞いても仕方がないと思っていたのかも・・・。  話を聞いてみる。

 

「ストーマのパウチがうまく変えられない。とても不安・・・。これからどうなるのか・・。」の話。

 

え~・・・そんなに不安だったの?誰か聞いてくれる人はいないの?

 

外来の看護師さんに診てもらったら?

 

「忙しすぎて聞けない。聞いたら困らせるようで怖い。誰に聞いたらいいのかわからない・・・。」

 

そんな相談でした。

 

その時代・・訪問看護師はいない。制度すらない。

 

訪問看護があったらいいのに!!・・・と思ったのがきっかけでした。

 

そしたら、数年後新聞にあら?訪問看護が東京であるじゃない・・・。

 

病院勤務で患者さんの話も聞けないなんておかしい!!と思っていた。きっとここに何かあの時のモヤモヤを解決するきっかけがあるかも・・・。

 

その当時は訪問看護は、医師会もしくは看護協会しかやってない時代。

なんだかんだあったけど・・・訪問看護の道に進んだのでした。

 

訪問看護をして一番に気が付いたのは、病院に入院中だった患者さんの顔と、在宅へ帰った後の顔(表情)が違いすぎたこと。

 

(違い)・・・家にいる患者さんの表情がとても自然で、その人らしく感じたこと。

 

その違いに興味津々でした。

こんなにも人の表情は環境で変わるもので、生き生きして見えるものなのかと心が動いた感じです。

 

在宅で看護が必要な方がいたら、病院で看護を提供するより生き生きしている方に関わりたい。

そして私も生き生きしたい。

そこに楽しさを感じているから。

 

体がきつくなって生き生きできなくなっても穏やかな表情でいられる環境。

一人一人違い工夫が必要なこともある。同じではないところがたまらなく楽しい。

 

最近年なのか・・・こんなことを考え自分を励ますようになりました。

初心に帰って改めることが必要なお年頃なのかもしれません。(笑)

 

足腰が痛く毎日の健康管理が必要なこの頃・・・。

この仕事を始めてから・・・家族に変なお母さんと刻印を押されて今に至っています。

楽しさで乗り切っています。

 

 

訪問看護ステーションつばさ  井上 有子

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コメント: 2
  • #1

    川越典子 (金曜日, 11 10月 2019 18:50)

    すばらしい職業だと思います。患者さんは、病院に頼りきっています。医師の言うことは絶対だと思ってます。看護師さんの言うことも絶対だと信じきっています。病院は、元気な方は行かないですもんね、何か不安があるからこそ行くんですよね。行って看護師さんたちがバタバタしていたら聞きづらい、しっかりいろいろ聞きたいけど遠慮して1つしか聞けない、という患者さんの方が気を使っている状況がありますね。訪問看護になればマンツーマンですから患者さんは嬉しいですよね。
    そこに看護師の仕事をみつけられた事 素晴らしいと思います。これからも笑顔で乗りきってたくさんの笑顔を増やしてください。応援してます。

  • #2

    井上有子 (金曜日, 11 10月 2019 22:43)

    川越典子さんコメントありがとうございます。
    これからも応援よろしくお願いいたします。