*世界一貧しい大統領ホセ・ムヒカに思う介護の世界*

「世界一貧しい大統領」の愛称で有名になったウルグアイの元大統領ホセ・ムヒカさん。


この本を読んでから、本当の豊かさとは何なのだろう、と考えるようになりました。


大統領になっても官邸には住まず、質素な自宅で農業をしながら暮らしていました。愛車は中古のビートル。お給料の9割を寄付して、農業学校を設立したそうです。


そんなムヒカさんには、いくつかの名言があります。


「私は持っているもので贅沢に暮らすことができます」


「貧乏とは欲が多すぎて満足できない人のことです」


「私は貧乏ではない。質素なだけです」


「本当のリーダーとは、多くの事を成し遂げる者ではなく、自分を遥かに超えるような人材を育てる者」


「物を買うというのは、稼いだ金で買っているのではなく、労働をした時間で買っているのだ」


「貧しい人というのは、ものをもっていない人のことではない。真に貧しい人というのは、際限なくものを欲しがり永遠に満たされない人のことである」


などなど。。


先日、ご利用者さんの居室で、ちっちゃなプロペトを見つけました。

スタッフの誰かが、最後まで使い切るために手を加えてくれていました。


破れたエプロンも、少し手を加えれば、まだ使えます。


裾のほつれたズボンを縫ってくれるスタッフもいます。


そしてご利用者さんは、ご自分の身体を最期まで使い切って、穏やかに亡くなっていかれます。


介護の世界にもあるムヒカの世界。

スタッフやご利用者の皆さんと、質素で豊かな時間を過ごさせて頂いています。


「人間のもっとも大事なものが"生きる時間"だとしたら、この消費主義社会は、その最も大事なものをうばっているのですよ。」


大事なものを見失わないように、心に留めています。


有料老人ホーム銀の庵 古殿