先日、突然の悲しい別れがありました。
がんの再発がわかり、化学療法を再度受け、副作用がつらい毎日。
それでも「ここで弱るわけにはいかない。家族のためにがんばらなければ」というのがAさんの口癖でした。
「じゃまたね」
少しずつ体の調子が戻り、久々に玄関まで送ってくれたAさんと交わした言葉が、最後の言葉となってしまいました。
予測をしていない突然の別れは、これが現実のものかという気持ちが強く言葉もなくただ涙がこぼれるだけ。
きっと今までは、患者さんたちが徐々に弱っていく過程をケアしていくことで死に対する私自身の心の準備ができていたんだなと感じました。
Aさんのを思い出してはつらく寂しい日を送っていましたが、つい最近ご家族よりお礼の電話がありました。
急な電話でビックリしましたが、それが私の今の心を見抜いたかの様な絶妙なタイミング!
きっとこれはAさんがご家族を通して「私は大丈夫だから、もう泣かないで」とエールを送ってくれたかの様でした。
まさに天国にいるAさんが私のグリーフケアをしてくれたような、とても温かい気持ちになりました。
人とのつながりは亡くなったから終わるというのではなく、世代や人や次元さえも超えてずっとつながっていく強い絆のようにも感じました。
Aさん、いつも優しく迎えてくださってありがとうございました。がんばります!
訪問看護ステーションつばさ 吉武 由紀美
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